ブログも久しぶりですが、美術館も実に久しぶりでした。
コロナさんのお陰で美術鑑賞事情も様変わりしましたね。
ある程度の規模の美術館は事前に予約が必要になりました。
それでもなんとかコロナさんの罠(?)を掻い潜り、最大限の配慮をしながら
美術館を開けてくれているのはありがたい限りです。
私は美術館といえば空いた時間にふと思い立って突然行くものでしたので、
予め何日の何時になんて約束できないわぁ・・・。
なんて、思っていました。
でも、もう何ヶ月も美術館に行っていない。そろそろ行きたい・・・。
限界だ・・・。
リニューアルしたアーティゾン美術館(旧:ブリジストン美術館)に行ってみたい。
明日なら行ける!ダメ元でチケット販売サイトを見てみよう!
あれ・・・。前日だけど取れたよ?
というわけで、めでたく行ってまいりました!
「琳派と印象派」@アーティゾン美術館
琳派も印象派も詳しくはないんですけどね、この2つを同時に見せるって面白いなと思って。音声ガイドは、事前にインストールしたアプリと自分のイヤホンで無料で聞くことができます。
(このアプリちょっと、いや、だいぶ電池を食います。100%充電していたiphoneが美術館を出たら18%になっていました。私のiphoneが古いせいもあるんでしょうけれども。)
作品の写真も撮ってOKでした。
(中には撮影NGなものもあるのでご注意を。)
どんどん変化・進化していますね、美術館。
そしてこの事前予約システム。
面倒だと思っていましたが、結果として実に良かった!
人が多いのが苦手な私にとっては、混み合わないのが最大の魅力です。
ひとつひとつの作品にゆっくり向き合えます。
さて、ここからは感想と備忘録を箇条書きで。
長い上に個人的な感想なのですが、ご興味ある方はどうぞ・・・。
★琳派ってそういうことだったのか・・・!
家系、直接の弟子系統ではなかったのね。知らなかった・・・。よく考えれば、
宗達、光琳、抱一、其一、時代も場所も違うものね。
★煌びやかなイメージのある琳派でしたが、墨絵がとても良かった。
尾形光琳「竹虎図」・・・ユーモラスで可愛い虎
同じく光琳作「李白観瀑図」・・・力強くしっかり描かれた李白とさっと描かれた
滝のコントラスト。ところどころに使われているブルーもきれい。
酒井抱一「白蓮図」、鈴木其一「夜桜図」・・・すっきりとした構図に細いライン使い。
洗練されている。現代のグラフィックアートっぽくて見た瞬間「かっこいい!」と
思ったが、見ているうちに俵屋宗達の「蓮池水禽図」の方が味わいがある気がしてきて
しまった・・・。
★クロード・モネと言えば「睡蓮」
写真はないけれど、今回印象に残ったモネの作品は「黄昏、ヴェネツィア」。
見たときはあまり好みではないなぁ・・・(失礼)と思ったけど、後々まで記憶に
残ったのはこの作品だった。強烈な色彩のせいかな。
★渡辺始興「六歌仙図」・・・縦長の紙に6人の人物がぎゅうぎゅう詰めに描かれてる。
構図の面白さに魅かれた一枚。
★中村芳中「門松萬歳図」・・・絵もいいのですが、掛け軸の表装っていうんですか?
それが可愛いかったんです。黄色・茶色系のチェック柄。芳中の絵は「元祖・
カワイイ」。それに合っていて良かったです。
★エドガー・ドガ「踊りの稽古場にて」・・・描きかけですか?習作ですか?
踊り子さんの足が何本もあるように見えますけれども・・・。ドガの鮮やかなパステル
使いも見られず、なんだか不思議な作品。でも割りと好きかも。
長いことその前に立って見てしまいました。
★オーギュスト・ロダン・・・ロダンのブロンズ像もところどころにありまして。
ピュヴィスト・シャヴァンヌですってー。
シャヴァンヌってあれじゃない?白っぽいちょっと変わった絵を描く
人ですよね(失礼)。
この胸像を見る限り、いたって普通なお方。(失礼2)
逆光でよくわからないか・・・。
★エドゥアール・マネ「自画像」・・・好きですねぇ。マネ兄さん。かっこいいですねぇ。
背景が無地で遠近感がないのは「笛を吹く少年」と同じですね。
前に出している足は逆ですけれども。
あ、自画像は鏡を見ながら描いているから、前に出している足は一緒なのか?
(追記・セザンヌの自画像もかっこ良かったです。)★ポール・ゴーガン・・・今回ゴーガンの絵は3枚ありました。
「馬の頭部のある静物」1986年、「ポン=タヴェン付近の風景」1988年、
「乾草」1989年。どれも画風が違う・・・。製作年はさほど変わらないのに。
え?これもゴーガン?と何回も見直しちゃいまいたよ。
★カミーユ・ピサロ「菜園」・・・なんか好き。ピサロは日本人に人気があるらしい
のですが、今まで私はピンとこなかったんです。
でも、これはなんか好き。
★ピエール=オーギュスト・ルノワール・・・「すわるジョルジェット・
シャルパンティエ嬢」は文句なしに可愛いですね。みんなその絵の前で
カメラを構えていました。
(私はその勢いに押されて写真を撮り損ねましたよ)
ん〜、でも天邪鬼な私としては、ルノアールは「水浴の女」の感じの方が好きかな。
番外編 石橋財団コレクション展より
★アンリ・ルソー「牧場」・・・無条件で好きです、ルソー。人物に対して牛が大き
過ぎたっていいの。遠近感がなくたっていいの。特にルソーの描く空の色が
大好きなんです。
この後、同時開催の『久留米をめぐる画家たち』展まで観て、美術館を後にしました。
つ、疲れた・・・。
久しぶりにじっくり美術に向き合った、心地よい疲れではございますが。
今回展示されていた印象派の絵画はほとんどがアーティゾン美術館所蔵のもの。
石橋財団は膨大な数の印象派コレクションをお持ちですものね。
今後の展覧会も期待しちゃいます。
ちなみに今回の展覧会の目玉の一つであろう俵屋宗達「風神雷神図屏風」は後期(12月22日〜)の展示になります。
行く?後期も観に行く?(と、自分に問いかけ中・・・)